銀座の銘菓のご紹介 その1
”鶴は千年、亀は萬年”
銀座5丁目に構える店舗の名前がとてもおめでたい。元和3年(1617年)創業の「萬年堂」さんは創業から変わることのない御菓子作りの情熱で、歴史とともにその深い味わいを広められてきました。
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なかでも、それを象徴するような商品名の銘菓が『御目出糖』である。
外箱は金銀砂子が施された独特の和紙に、斜めにカットされた藍色の花柄和紙が巻かれており、まるで着物の御婦人の様である。
蓋を開けると内装の包装紙は何と!
カンナで薄く削られた本物の木の皮で出来ており、通気性と湿度を調整しつつ今時の”抗菌”作用にも一役買っているようである。
縦一周に巻き寿司のように丁寧にくるまれた木の皮をめくると、ようやくお目当ての銘菓が登場する。1人分として丁度いいくらいに切り分けられており、複数名で食べるときにも手間が少なくて助かる。
おやつに良し、杢の楊枝を添えればお茶請けに良しと万能そう。
おみやげで戴いたら非常に嬉しい一品。
見た目は大きな角砂糖のようなフォルムで、ユニークな雰囲気だが上品。
感触は堅めの蒸しパンのようではあるが、ずっしりとした食べ応えがある。
ほのかに甘く、懐かしく、今の季節であれば麦茶を一緒にいただきたい。良質の大豆(大納言)が一切れに2~3粒のせられているが、必ず四方のいずれかに小豆の断面が現れるくらい中にも練りこまれており、噛むたびに芳醇な豆の旨味が広がる。
同封されている注意書きに、「水分が飛んで固くなっても1分蒸しなおすと美味しく召し上げれます」という文言がいかにもレトロ感あふれるおみくじの様にも見えて、最後まで存分に楽しめる和菓子なのである。
掲載情報は2021年8月のものとなります。
萬年堂
住所 東京都中央区銀座5-8-20
電話番号 03-3571-3777
営業時間 11:00~20:00
社会状況による変更などもありますので、詳しくはコチラをご覧ください。→公式HP