大阪ヒルトンプラザ店
発売から40年というロングセラーを誇り、今やブランドの顔と言っても過言ではないシリーズ「ゴールデンブリッジ」。
ムーブメントを構成する部品が単一のライン上に水平に整列し、従来よりも少ない部品数で構成されているその潔さこそが、比類ない独創的な時計として人々の心を惹きつけています。今回は誕生秘話を少しお話しします・・・
クォーツショックによって機械式時計産業が窮状に陥っていた70年代、若き日の天才独立 時計師ヴィンセント・カラブレーゼはブレゲ作品の古い時計の修復を承りましたが、その所有者の注文は意外なものでした。
「目に触れるところだけを修復すればよい。」
心臓部であるムーブメントにさほど関心が持たれていない言葉に驚きを隠せなかった彼の心境はとても複雑なものだったに違いありません。
この経験をきっかけに彼はムーブメントが主役となる時計の開発に情熱を注ぎました。 やがて完成したプロトタイプを持って彼はいくつもの時計メゾンを訪れます。 そこで革新的な時計作りを進めてきたコルム創業者のルネ・ヴァンヴァルトとの出会いが待っていました。高い評価を得たこの時計はわずか数時間で製品化の契約を結ぶこととなり、のちの発表と同時にジュネーブで開催された国際発明展で優勝を獲得するに至りました。
こちらのモデルも、通常円形に組まれるムーブメントを直列に組み、これを12時と6時位置の2点でケースに結合させた斬新な複雑時計です。この独特なムーブメントを発想・設計したのも現代の時計界を代表するヴィンセント・カラブレーゼ氏。
今回ご紹介する時計の最大の特徴は全長33ミリ×幅3ミリ、厚みは5ミリにも満たない繊細なブリッジに動力ゼンマイからバランスホイール、テンプや脱進機など約140点ものパーツが収められていること。
現代のゴールデンブリッジは2005年にリニューアルし、ベースムーブメントをスイスの名門ヴォーシェ社製に変更し、デザインから機構まで一新しました。 奇抜さで脚光を浴びた時計は数多くありましたが、そのほとんどが継続して作られることなく過去のものになっていく中で、40年以上も発売当時とほとんど変わらずに作り続けられている作品はどれだけあるでしょうか。
今なお多くの愛好家の心を掴んでやまないこの傑作は偉大な2人の出会いによって誕生し、心と心をつないだのです。この印象的な時計もまた、沢山の人と人をつなぐ架け橋になるに違いありません。
Golden Bridge Miss ゴールデンブリッジ ミス
B113/00824
機械式(手巻き)
18Kローズゴールド・0.68ctダイヤモンド
ケースサイズ:21mm×43mm/厚み11.24mm
パワーリザーブ40時間
日常生活防水(3気圧)
¥5,720,000(税込)
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