vol.35 銀座の手土産
贈り物にふさわしいウィーン菓子を
日新堂の近くにある名店や街の魅力をお伝えしたい、そんな想いから生まれた『日新堂マガジン』。喜ばれる手土産やおいしいカフェ、そして街の歴史やちょっとしたトリビアまで、日新堂のお客さまが愉しめる街案内をお届けいたします。
第35回目は、贈り物や手土産にふさわしいウィーン伝統菓子をご案内します。
ウィーン薫る銀座のオーストリアレストラン
かつて“太陽の沈まない帝国”とも呼ばれる繁栄を築いたオーストリア・ハプスブルク家。ヨーロッパ各国に絶大な権力を誇り、食文化にも大きな影響を与えた存在です。その名を冠した「銀座ハプスブルク・ファイルヒェン」は、東京でもめずらしい本格的なオーストリア料理のレストラン。オーストリア料理といえば、宮廷料理としての繊細さと素材を生かした芯のある味わいが持ち味。ウィーナーシュニッツェルや煮込みなどの伝統的な味を洗練された一皿へと昇華させた銀座ハプスブルクの料理は、ウィーン贔屓の日本人はもとより本場オーストリア人にも愛されています。またオーストリアの伝統菓子にも力をいれていて、店ではさまざまな焼き菓子を展開しています。
蓋を開けると素朴ながらも品のよいテーベッカライ(クッキー)が並ぶ。三種類のテーベッカライを詰め合わせた「テーベッカライ・クライン」。テーベッカライ・クライン/3,800円
上質なチョコレートを贅沢に使用したショコラーデ、シナモンや柑橘の風味が広がるリンツァー、杏のコンフィチュールを挟んだバニラビーンズが香るバニーレ、などひとつひとつ風味や食感が異なるテーベッカライ(写真右から)。丁寧に淹れた紅茶やコーヒー、緑茶とともに贅沢なティータイムを。爽やかなスパークリングワインとあわせても。
「扉を開けると、そこはウィーン」と、店のコンセプトを語るオーストリア国家公認料理マイスターのオーナーシェフ・神田真吾さん。壁にはウィーン生まれの画家グスタフ・クリムトの絵画が架かり、フロアにはオーストリアの至宝ベーゼンドルファーのピアノも。ウィーンフィルハーモニー管弦楽団の楽団員によるミニコンサートなど、オーストリアやウィーンの文化も発信。 Photo by© 銀座ハプスブルク
上品な甘さとしっとり食感の伝統菓子
さまざまな焼き菓子のなかでも人気が高いのは、クッキーの詰め合わせ「テーベッカライ」です。瀟洒な缶入りのテーベッカライは、上品な甘さとしっとりとした食感が印象的。本場の味を提供するために、菓子に使っている杏やフラワンボワーズのコンフィチュール、クッキーに練りこむ香辛料なども本国から取り寄せている。またバレンタインギフトとしてもふさわしいのが、チョコレートとラズベリーの生地にオーストリアのワインが香る「ファイルヒェン」。濃厚で風味が豊かな菓子は、男性にもとても評判がいいとか。菓子はひとつひとつを厨房で手掛けているため、ご希望ならば早めにご予約を。
一年の感謝を伝える季節になりました。お世話になったひとへの手土産や贈り物に悩む方は、銀座発のウィーン菓子なんていかがでしょうか。
ドイツ語で菫を指す「ファイルヒェン」は、製菓ブランド名であり菓子の名。菫の花を愛したエリザベート皇妃に由来する。一見チョコレートを混ぜた焼き菓子のようだが、ザッハトルテのスポンジを粉末にしてバターやラズベリーを加えて焼き上げ、赤ワインを染み込ませている。手間暇をかけてつくられる風味豊かな菓子。ファイルヒェン/2,850円 Photo by© 銀座ハプスブルク
ランチやディナーは予約制コースが中心。家族連れや友人同士はもちろん、コースをひとりで愉しまれるお客さまも多いそう。薄く叩いた牛肉をバターで揚げ焼きにするウィーナーシュニッツェルは名物料理のひとつ。ランチコース5,300円~、ディナーコース/11,000円~ Photo by© 銀座ハプスブルク
掲載情報は2023年11月のものとなります。料金は税込です。
■DATA■
銀座ハプスブルク・ファイルヒェン
住所 東京都中央区銀座7丁目8−7 GREEN 7F
電話番号 03-5537-3226
営業時間 11:30~15:30(L.O.13:30)
18:00~22:30(L.O.19:30)
テーベッカライやファイルヒェンは、オンラインショップで販売中。(テーベッカライの店舗受け取りは要予約)
休日 日・月曜
営業時間・定休日は状況にあわせて急な変更も。お出掛けの際はWebやお電話などにてご確認を。
銀座ハプスブルク・ファイルヒェン