vol.29 銀座でひとやすみ

初夏らしく日本茶と甘味でご一服

日新堂の近くにある名店や街の魅力をお伝えしたい、そんな想いから生まれた『日新堂マガジン』。喜ばれる手土産やおいしいカフェ、そして街の歴史やちょっとしたトリビアまで、日新堂のお客さまが愉しめる街案内をお届けいたします。
第29回目は、新茶の季節にふさわしい銀座の甘味処をご案内します。










銀座の隠れ家のような甘味処

八十八夜(はちじゅうはちや)といえば、古くから日本では茶摘みや田植えをはじめる大事な節日。立春から数えて八十八日目をさす雑節は、現在の暦では五月上旬ごろにあたります。その時期に摘み取る春の新芽で手掛けた新茶は、今だけ味わえる季節の贈り物です。そんな爽やかな新茶とともに手間ひまかけた甘味をいただけるのが、銀座二丁目の「銀座 福禄寿」です。銀座三原通りにある銀座 福禄寿は、シックで落ち着いた佇まいの甘味処。おひとり銀ブラの合間には広々としたカウンター席で、家族や友人との買い物やランチの帰りならばゆったりしたソファ席で、寛ぎの甘いひとときが愉しめます。



二〇一八年六月にオープンした銀座 福禄寿。七福神の福禄寿からいただいた縁起のよい名で多くの甘味ファンを呼び寄せている。賑やかな銀座通りからは少し距離があるために路面店ながらも落ち着いた雰囲気。
photo by ©ginzafukurokuju







間口が狭く奥へと広がっているため、どこか隠れ家的な店構え。男性やひとりで訪れる甘味ファンも気兼ねなく過ごせる広いカウンター席がうれしい。休日や混み合う際には、時間制限を設けていることも。
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本格的な甘味をこだわりの日本茶で

本蕨をつかったわらび餅から年中いただけるかき氷まで豊富なお品書きですが、おすすめしたいのは「抹茶クリームあんみつ」です。緑鮮やかな初夏にふさわしいあんみつには、コクのある黒蜜をたっぷりかけていただきます。抹茶本来のほろ苦い余韻がたなびくソフトクリーム、とろけるわらび餅やもちっとした白玉、優しい甘さの煮小豆、さらりとほどける寒天、ひとつひとつ素材にこだわり丁寧につくられていることがわかります。幸せな気分で甘味をいただいたら、こだわりの日本茶でご一服を。京都の宇治、福岡の八女、静岡の朝比奈と有名産地の茶葉を使い茶師が手掛けたオリジナルブレンドが常時六種類ほど揃っています。香りや味を訊ねて、お好みの日本茶をみつけてください。

さて三年ぶりのイベントやお祭りが戻ってきた銀座は、本格的な賑わいをみせています。甘味処でひと息いれて賑わう街をまたぶらり、そんな正統派の銀ブラがますます活況になりそうです。



今年の春にリニューアルした抹茶クリームあんみつ。黒蜜をたっぶりとまわしかけて、甘味のひとつひとつを味わいたい。950円









抹茶入り煎茶みどりは、爽やかな香りとトロリと柔らかな甘さが持ち味。日本茶だけを愉しみに訪れるひとも多いとか。830円









本蕨でつくられたわらび餅は、とろりとした柔らかな口あたり。カロリーが低いため罪悪感なくいただけるのがうれしい。抹茶と黒糖の二色のわらび餅/900円
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掲載情報は2023年4月のものとなります。料金は税込です。

■DATA■
銀座 福禄寿
住所      東京都中央区銀座2-8-8
電話番号    03-5524-3377
営業時間    11:00~19:00(L.O.18:30)

営業時間・定休日は状況にあわせて急な変更も。お出掛けの際はWebやお電話などにてご確認を。
銀座 福禄寿