vol.5 銀座でひとやすみ

銀座千疋屋でいただく、愛しのフルーツサンド

日新堂の近くにある名店や街の魅力をお伝えしたい、そんな想いから生まれた『日新堂マガジン』。喜ばれる手土産やコーヒーのおいしいカフェ、そして街の歴史やちょっとしたトリビアまで、日新堂のお客さまが愉しめる街案内をお届けいたします。
第5回目は、乙女ゴコロそそる愛らしいひと皿をご紹介します。










今も昔もメニューはすべてフルーツが主役

銀座の街といえば、誰もが思い浮かぶのが四丁目交差点の光景ではないでしょうか。そんな街の名所ともいえる交差点からほど近く、フルーツパーラーの銀座千疋屋があります。明治27(1894)年に銀座で果物専門店をはじめ、大正2(1913)年には日本初のフルーツパーラーを開店。海外のめずらしいフルーツをつかったハイカラなメニューを目当てに多くの人が訪れました。昭和のはじめには、画家の竹久夢二もたびたび立ち寄っていたとか。店主と親交のあった夢二は、店の広報誌『fruits』 の表紙を描いていたそうです。創業127年の歴史を紡いできた店は、二代目が考案したフルーツポンチからフルーツパフェまで、今も昔もメニューの主役はフルーツ。果実の食感から果汁までしっかり愉しめるよう大きめに切り分けているそうです。



パーラーに残る一番古い、昭和14(1939)年のメニューには記載されていたフルーツサンド。80年以上にわたり、おいしさと愛らしさで人々を魅了。いちごの酸味、マスクメロンの爽やかさ、りんごのサクサク食感など、さまざまなフルーツの味が口のなかに広がる。フルーツサンド/1,320円、銀座千疋屋オリジナルマイルドブレンド/660円









フルーツサンドはテイクアウトOK。バラがデザインされたかわいいボックスはおもたせにもふさわしい。1,296円 Photo by © GINZA SEMBIKIYA













爽やかな甘さが広がるフルーツサンド

長く愛されてきた看板メニューのひとつが、色とりどりのフルーツとホイップクリームをはさんだフルーツサンドです。「わあ!」と思わず声をあげてしまう愛らしい姿はさることながら、いちご、マスクメロン、黄桃、りんご、そして刻んだ栗の甘露煮が隠し味という、なんとも贅沢なサンドイッチ。さっぱりした口あたりの生クリームや食パンのほどよい厚みと柔らかさなど、フルーツの味を引き立てるための細やかな工夫が。爽やかな甘さなので、デザートにはもちろん、ランチとしても人気。これからフルーツがますますおいしくなる季節、老舗パーラーで甘くてみずみずしいフルーツブレイクを愉しんでみませんか。



大正12(1923)年に二代目店主が考案したフルーツポンチ。当時はステムの長いグラスで供されていたそう。フルーツポンチ/1,100円 Photo by © GINZA SEMBIKIYA









季節のカットフルーツをふんだんにあしらった銀座パフェ。同じ果物でも産地や品種によって旬が変わるために、仕入れ担当者が毎朝市場に出向いて買い付けている。銀座パフェ/1,760円 Photo by © GINZA SEMBIKIYA









大きなガラス窓からはたっぷりの陽ざしが降り注ぐパーラー。明るく開放感にあふれた空間で銀座の街を眺めながらフルーツブレイクを。









金額はすべて税込。掲載情報は2021年5月のものとなります。

■DATA■
銀座千疋屋 銀座本店フルーツパーラー
住所   東京都中央区銀座5-5-1 2F
電話番号 03-3572-0101
営業時間 【当面の営業について】11:00〜18:00(月〜日曜)
休日   年末年始

営業時間・定休日は状況にあわせて急な変更も。お出掛けの際はHPやお電話などにてご確認を。
銀座千疋屋